起動時の構成
クライアントターミナルでは、起動時の設定をあらかじめ決めておくことができます。そのために、構成ファイル名がパラメータとして、クライアントターミナルに渡されます。
例 :
terminal.exe config\start.ini
terminal.exe test1.txt
terminal.exe “C:\Program Files\MetaTrader 4\config\settings25.ini”
ファイルへのフルパス(ドライブ名:\サブディレクトリー\ファイル名)が指定されていない場合には、クライアントターミナルのディレクトリ内を検索します。構成ファイルには、次の形式の行が含まれます。
[パラメータ]=[値][Parameter] = [Value]
コメントはセミコロン(;)で始まり、処理の対象にはなりません。
構成ファイルのパラメータは、次に挙げるいくつかのグループに分類することができます。共通設定、プロキシサーバ設定(ターミナル設定の「サーバ」タブ)、FTP設定(サーバ設定の「パブリッシャ」タブ)、EA設定(サーバ設定の「エキスパートアドバイザー」タブ)、エキスパートまたはスクリプトの単独起動設定、テスター起動の設定です。
共通設定
◾Profile : /profilesディレクトリー内のサブディレクトリ名です。クライアントターミナルでは、指定されたプロファイルに応じてチャートが開きます。このパラメータが指定されていない場合には、現在のプロファイルで開きます。
◾MarketWatch : 「気配値表示」ウィンドウで表示される通貨ペアのリストを含むファイル名(\通貨ペアsetsディレクトリ)です。このようなファイルは、ウィンドウコンテキストメニューコマンドの「気配値表示⇒表示通貨ペアの組合せ⇒名前を付けて保存」により取得することができます。
◾Login : 起動時に接続する先のアカウントの番号です。このパラメータが指定されていない場合には、現在のログインが使用されます。
◾Password : システムへのアクセスを許可するパスワードです。クライアントターミナルがディスク上に個人データを保管しており、接続しようとしているアカウントがそのリストの中に含まれている場合には、このパラメータは無視されます。
◾Server : 接続する先の取引サーバ名です。サーバ名は/configディレクトリ内に格納されている、対応する.srvファイル名と同じ名前になります。接続する先のアカウントについての情報がディスク上に保管されている場合には、このパラメータは無視されます。
◾AutoConfiguration : 自動構成を有効にするか否かによって、「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合には、現在のサーバ設定の値が使用されます。
◾DataServer : データセンターのアドレスです。サーバの自動構成が有効になっている場合は、このレコードは無視されます。このパラメータが指定されていない場合には、現在のサーバ設定の値が使用されます
◾EnableDDE : DDE(動的データ交換)サーバを有効にするか否かによって、「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合には、現在のサーバ設定の値が使用されます。
◾EnableNews : ニュースの受取を有効にするか否かによって、「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合には、現在のサーバ設定の値が使用されます。
例:
; common settings
Profile=test 3
MarketWatch=set2.set
Login=12345
Password=xxxxxx
Server=MetaQuotes-demo
AutoConfiguration=false
DataServer=192.168.0.1:443
EnableDDE=true
EnableNews=false
プロキシサーバ設定
◾ProxyEnable : 取引サーバへの接続に、プロキシサーバを使用するか否かによって、「true」または「false」のどちらかの値をとります。
◾ProxySever : プロキシサーバのアドレスです
◾ProxyType : プロキシサーバのタイプです。「HTTP」、「SOCKS4」、「SOCKS5」のいずれかとなります。
◾ProxyLogin : プロキシサーバへのアクセスが許可されるログインです。
◾ProxyPassword : プロキシサーバにアクセスするためのパスワードです。
上記パラメータのいずれかが指定されていない場合、現在のクライアントターミナル設定(クライアントターミナル設定の「サーバ」タブ内のプロキシ設定)が使用されます。
例:
; proxy settings
ProxyEnable=true
ProxyServer=proxy.company.com:3128
ProxyType=HTTP
ProxyLogin=user45
ProxyPassword=xxx
FTP(ファイル転送プロトコル)設定
◾FTPEnable : パブリッシングを有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。
◾FTPPassiveMode : データ転送のパッシブモードを有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。
◾FTPAccount : FTPにその状態が送られるアカウントの番号です。
◾FTPServer : FTPサーバのアドレスです。
◾FTPLogin : FTPサーバへのアクセスが許可されるログインです。
◾FTPPassword : FTPサーバにアクセスするためのパスワードです。
◾FTPPath : レポートが配置されるFTPサーバのディレクトリー名です。
◾FTPPeriod : FTPサーバへ報告を行う周期(分単位)です。
上記パラメータのいずれかが指定されていない場合、現在のクライアントターミナル設定(サーバ設定の「パブリッシャ」タブ)が使用されます。
例:
; ftp settings
FTPEnable=true
FTPPassiveMode=false
FTPAccount=12345
FTPServer=ftp.company.com
FTPLogin=admin
FTPPassword=pAssWOrd123
FTPPath=/inetpub
FTPPeriod=10
EA設定
◾ExpertsEnable : エキスパートを有効/無効にします。
◾ExpertsDllImport : インポート‐DLL(ダイナミックリンクライブラリー)インポートを有効/無効にします。
◾ExpertsDllConfirm : DLL関数呼び出し時の手動確認を有効/無効にします。
◾ExpertsExpImport : 外部のエキスパートやMQL4ライブラリーからの関数インポートを有効/無効にします。
◾ExpertsTrades : エキスパート取引を有効/無効にします。
◾ExpertsTradesConfirm : エキスパートによる取引操作実行時の手動確認を有効/無効にします。
注意: エキスパートグループの全てのパラメータは「true」または「false」のいずれかの値をとります。
上記パラメータのいずれかが指定されていない場合、現在のクライアントターミナルの設定(サーバ設定の「エキスパートアドバイザー」タブ)が使用されます。
例:
; experts settings
ExpertsEnable=true
ExpertsDllImport=true
ExpertsDllConfirm=true
ExpertsExpImport=true
ExpertsTrades=true
ExpertsTradesConfirm=false
エキスパート及びスクリプトの単独起動設定
◾Symbol : クライアントターミナルの起動直後にその中のチャートを表示する証券の通貨ペアです。クライアントターミナル終了後は、この追加のチャートに関する情報は保存されません。構成ファイルを使用しないでクライアントターミナルを再起動すると、このチャートは開きません。このパラメータが指定されていない場合、追加のチャートは開きません。
◾Period : チャートの周期(1分、5分、15分、30分、1時間、4時間、1日、1週間、月)です。このパラメータが指定されていないときは、1時間を使用します。
◾Template : チャートに適用するテンプレートファイル(\templatesディレクトリ)のファイル名です。
◾Expert : クライアントターミナル起動後に立ち上がるエキスパートの名前です。「通貨ペア」と「Period」で指定されたデータに基づいて開いたチャート内で、エキスパートが起動します。「通貨ペア」のパラメータが指定されていない場合には、追加のチャートは開かれず、エキスパートは現在のプロファイルの1番目のチャート内で起動します。現在のプロファイルにチャートが全く存在しない場合には、エキスパートは起動しません。このパラメータが指定されていない場合には、エキスパートは起動しません。
◾ExpertParameters : エキスパートのパラメータを含むファイル(\experts\presetsディレクトリ)の名前です。このファイルはエキスパートの「プロパティ」ウィンドウ で「入力」タブの「保存」ボタンを押すことにより作成されます。通常は、デフォルト値と異なる入力値を保存するときに使われます。このパラメータが指定されていない場合には、デフォルトの入力値が使われます。
◾Script : クライアントターミナルの起動後に立ち上げるスクリプトの名前です。スクリプトの起動は、エキスパートの起動に適用されるのと同様のルール(上記)に基づきます。
◾ScriptParameters : スクリプトのパラメータを含むファイル(\scripts\presetsディレクトリ)の名前です。このファイルはエキスパートの場合と同様にして作成されます。
例:
; open chart and run expert and/or script
Symbol=EURUSD
Period=H4
Template=popular.tpl
Expert=MACD Sample
ExpertParameters=macd.set
Script=period_converter
ScriptParameters=
テスターの起動設定
◾TestExpert : テストの目的で起動するエキスパートの名前です。このパラメータが指定されていない場合には、テストは開始されません。
◾TestExpertParameters : パラメータを含むファイル(\testerディレクトリ)の名前です。このファイルは、テスト用エキスパートの「プロパティ」ウィンドウで「入力」タブの「保存」ボタンを押すことにより作成されます。通常は、デフォルトのパラメータと異なるパラメータを保存するときに使われます。テスト用エキスパートの「テスティング」及び「最適化」タブ内のその他のパラメータ(及びこのパラメータが指定されていない場合には「入力」タブ内のパラメータ)については、最後のテスト後に\tester\[エキスパート名].iniファイルに自動保存された値が入力されます。t
◾TestSymbol : エキスパートのテストで使用する通貨ペアの名前です。このパラメータが指定されていない場合には、テスターで最後に使用された値が使われます。
◾TestPeriod : チャートの周期(1分、5分、15分、30分、1時間、4時間、1日、1週間、月)です。このパラメータが指定されていないときは、1時間を使用します。
◾TestModel : テスティングモデルの種類(「レートごと」、「コントロールポイント」、「オープン価格のみ」)によって、0、1、または2のいずれかとなります。このパラメータが指定されていないときは、0(Every tick)を使用します。
◾TestRecalculate : 「再計算」フラグを有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合は、「false」の値が使われます。
◾TestOptimization : 最適化を有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合は、「false」の値が使われます。
◾TestDateEnable : 「日付を使用」フラグを有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合は、「false」の値が使われます。
◾TestFromDate : テストを開始する日付です。YYYY.MM.DDの形式になります。このパラメータが指定されていない場合には、この日付は1970.01.01となります。
◾TestToDate : テストを終了する日付です。YYYY.MM.DDの形式になります。このパラメータが指定されていない場合には、この日付は1970.01.01となります。
◾TestReport : テストレポートファイルの名前です。このファイルはクライアントターミナルのディレクトリ内に作成されます。例えば「tester\MovingAverageReport」といった相対パスを指定することができます。ファイル名の中で拡張子が指定されていない場合には、「.htm」が自動的に付加されます。このパラメータが指定されていない場合には、テストレポートは作成されません。
◾TestReplaceReport : レポートファイルの反復記録を有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。「false」の値を指定した場合で、同じ名前のレポートファイルが既に存在するときは、ファイル名の後に角括弧で括った数字が付加されます。例えば、「MovingAverageReport[1].htm」となります。このパラメータが指定されていない場合は、「false」の値が使われます。
◾TestShutDownTerminal : テスト終了後のターミナルのシャットダウンを有効/無効にします。「true」または「false」のいずれかの値をとります。このパラメータが指定されていない場合は、「false」の値が使われます。ユーザが「停止」ボタンを押した場合には、制御がユーザに移るため、このパラメータの値は「false」にフラッシュされます。
例:
; start strategy tester
TestExpert=Moving Average
TestExpertParameters=ma0.set
TestSymbol=EURUSD
TestPeriod=H1
TestModel=2
TestRecalculate=false
TestOptimization=false
TestDateEnable=true
TestFromDate=1970.01.01
TestToDate=2006.06.06
TestReport=MovingAverageReport
TestReplaceReport=false
TestShutdownTerminal=true
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