設定簡単で相場変化に強い「ユーティリティ・プレーヤー」の実績と特徴

MT4エキスパートアドバイザー「ユーティリティ・プレーヤー」のレビュー

このEA「ユーティリティ・プレーヤー」は、順張りと逆張りを同時に使えるところがユニークです。初心者のみなさんにおすすめの理由を3つご説明します。

1. 相場の変化に強い

このEAは、相場が上昇傾向なら順張り、下降なら逆張りを使い分けます。具体的には、過去の時間足データからトレンド線を算出し、その傾きから相場の方向判断を行ないます。

上向きのトレンドなら、価格がトレンド線上を動く間は順に買い持ちを重ね、下を振れたらその場で売却します。逆に、下向きトレンドなら価格が下から上を動く間は逆売りを行い、上を抜けたらその場で買い戻します。

このシステムは、相場のマイクロな動きではなくマクロな傾向を捉える設計になっています。そのため、速いタイムフレームでの値動きには乗らない代わりに、長期のトレンドをとらえやすいという特徴があります。

特にレンジ相場では、上下方向への微小な値動きで売買シグナルが生成されやすい他のEAとは異なり、本EAは偏りの少ない取引指標を提供してくれると考えられます。

このEAの設定はとても簡単です。通貨ペアはUSD/JPYの5分足が開発時の基準条件なので、そちらを選択すれば設定変更は一切不要です。

時間足と通貨ペア以外には、最大手数は1ロットと少額、最大保有位置も1つと制限されています。そのため、位屯行為が起こりにくく、損失を抑えやすい設計になっています。

止損率と利確率もデフォルトでは70ポイントと16ポイントと定められており、初心者にとって覚えやすい単純なパラメーター設定になっています。特に止損率はトレーリングストップ機能も付いているため、設定変更の必要はありません。

始値通りの取引を行う設定も可能で、夏時間の変更など日時設定の修正も不要です。全部入り的な簡素な仕様のため、EAさえ設置できればすぐに取引できるでしょう。初心者にとって扱い易さが大きなメリットだと思います。

このEAの最大の特徴は、1回の取引で売買を両方行える「両建て」機能がある点です。通常この方法では、一方が損益を出してももう一方が逆方向に動いて道連れるリスクがあります。

しかし、ユーティリティ・プレイヤーは両建て取引を行いつつ、利確価格(TP)に達した方向のポジションだけを優先的に決済します。つまり、利益方向だけを確保し、逆方向のリスクを負わない仕組みになっています。

加えて、最大保有位置が1と少なく設定されているため、両建てとはいえ実質1方向向けの運用になります。連携率データも7割を超えており、設計通りに動作していることがうかがえます。

長期的な視点でみると、損益方向の両開きリスクは抑えられ、安定した収益性が期待できるでしょう。特に株価やcryptocurrencyなど大きく動く資産では、このメリットが高く評価されるFAの一つだと思われます。

以上の理由から、相場変化への強さと操作性の高さから、FX初心者に向いたEAだと思います。長期的な運用をおすすめします。また、海外では同種のEAの成功事例もあるそうですので、ぜひ試してみてください。記事が理解できましたらコメントをいただけると幸いです。

====分析概要====

・期間:2019/8/29から2023/8/28まで
・通貨:日本円
・初期資金:100万円

====収益状況====

・純利益:144.77万円(累計利益)
・収益率:114.75%
・プロフィットファクター:1.32
・平均利得:1.08万円
・平均損失:-2.32万円
・口座残高:244.77万円

====リスク管理====

・最大ドローダウン:14.49%(33.82万円)
・推奨証拠金:126.16万円

====取引傾向====

・勝率:73.90%
・最大保有ポジション数:1
・最大利益:67万円
・最大損失:-7.66万円
・リスクリターン率:4.28

====総括====

このEAは長期的に高い収益率を実現しており、リスク管理面でもドローダウンが比較的小さい安定した取引傾向が見られました。推奨証拠金を上回る結果となっており、実際の取引でも定期的な小額の利益を上げられそうです。