AIを持っていないので既存のテクニカル分析で頑張る
世の中のヘッジファンドはトレーダーをクビにして、ディープラーニングを使った人工知能にどんどん置き換えているという話を小耳にしました。AIを使えば相場の動きを学習してくれるのでその時の状況にマッチした手法でトレードしてくれるのでしょう。
いずれトレーダーの世界に人間がいなくなったらAI vs. AIという未来的な状況になりそうでちょっと怖いですね。そのうち映画化されそうな気もしないでもないですが(笑)
囲碁のAIソフトであるAlphaGo(アルファ碁)の最新版は、人間の差し手を研究するのではなく、AI同士が対戦しながら差し手を学習していくらしいので、囲碁が強い人ほどその奇抜な指し手に驚くそうです。
為替の世界もいずれわけのわからないトレードをするAIトレーダーが現れてくるのかもしれませんね。
ただしFXは囲碁と違い実需での価格の動きもあるので、ハチャメチャな価格の動きになることはないとは思います。我々人間がつけ入る隙はまだまだ残っているということを期待しています(^^;)
AIのプログラムが組めるような人ならいいのですが、ディープラーニングって何??という私のような古いタイプのトレーダーは、先人たちの残してくれたテクニカル分析という武器で闘うしかありません。
AIが持っているディープラーニングという武器に比べると心細いですが、これで闘っていくしかないのです(T_T)
Awesome Oscillatorを使った売買ロジックの作成
MT4に組み込まれているテクニカル分析は30個もあるのですが、そのすべてを使っている人はほとんどいないと思います。私も基本的なテクニカル分析しか使わないので、「ボリューム」とか「ビル・ウィリアムス」のカテゴリーのインジケーター触わる機会はあまり多くはありません。
その中で気になるのは「Awesome Oscillator」という日本語にすると「すごいオシレーター」というインジケーターが気になっています。自らすごいと名乗るというのはかなり自信があるということなのでしょう。
そんなわけで今回はこのAwesome Oscillatorを使ったロジックを考えてみたいと思います。
いきなりエントリーロジックに使うのも怖いのでクローズロジックに使ってみたいと思います。ざっくりいってしまうとゼロラインより上で上昇傾向、ゼロラインより下で下降傾向のように見えるので、ゼロを下回ったら買いクローズ、ゼロを上回ったら売りクローズという感じでいきます。
ではエントリーロジックはどうする?
裁量ではMT5のADXWを使っているのですがこのインジケーターを個人的には相当高く評価しています。残念ながらMT4にはADXWがないので代わりにADXを使用します。
ADXは+DIと-DIの位置関係でトレンドが一目瞭然なのが嬉しいですね。デフォルトの数値だと騙しが多くなるので期間を少し長めにとるのがポイントかもしれないですね。
そして普段はあまり使わないのですが、今回はADXラインも使用します。ADXの数字があまり大きくなりすぎると行き過ぎ感があるので、それを抑えようというのが目的です。抑えられるかどうかはわかりませんが(^^;)
そしてストキャスティクス大好きマンなので、ストキャスティもエントリーロジックに加えておきました。
ストップロス:100pips
テイクプロフィット:300pips
これはリスクリワードレシオが1:3になっていると何となくカッコいからです(笑)
そしてブレイクイーブンもあった方がカッコいいので加えておきました。正直な話クローズロジックがあるので、ブレイクイーブンなんて必要ないと思うですが、あるとカッコいいですから(笑)
バックテスト&バックテスト
よくあるパラメーターに設定してバックテストしてみました。
使用するチャートはユーロドルの1時間足です(TradeView MT4使用)
いやっほー!?
途中まではこれは行けるぜ!と思ったのですが、中盤に伸び悩み、後半はボロボロ、全然いけてませんでしたね(^^;)
すいません、最適化していいですか( ノД`)シクシク…
いかにも怪しげな収益曲線ですが、これで少しはカッコついたかな。
やっぱりADXの期間は長くした方が良い結果が出るようですね。Awesome Oscillatorも0で決済だと少し遅いみたいなので、早めにクローズするような数値にした方がいいみたいです。それとブレイクイーブンはこのロジックでは必要なかったかな。多分使わない方がパフォーマンスいいはずですw
このロジックの良い所は期待利得が大きいというところではないかと思います。これだけ期待利得を確保できればスプレッドの違いの影響をさほど大きくないので、極端にスプレッドの拡がるブローカー以外はパフォーマンスにあまり差がなさそうです。対象通貨がユーロドルなのでもともとスプレッドが狭いし、広がることもあまりないですよね。
このEAはパラメーターが多いので最適化したことによりカーブフィッティングに陥っている可能性が大ですが、クローズロジックとしてのAwesome Oscillatorの可能性を感じ取ることが出来たことは収穫になりました。
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