EAのネーミングは開発者のセンスが出る部分
ゴゴジャンに出品されているEAを見ているとたまにすごく面白い名前のEAを見つけます。やはりせっかく作ったEAなので開発者もネーミングには苦労しているのではないかと思います。
最近の自分的大ヒットなEAの名前は「ユーロエーン EURJPY」。
ひと目見ただけでユーロ円をトレードするEAなんだなということがひしひしと伝わってきます。ちょっと緩い感じもグッドです。
この開発者さんはこの手のネーミングがお好きらしく、他にもドルエーン、ポンドドール、豪エーン、 ユーロカナーダ、ニュージーエーン、ニュージードール、ユーロポーンなどそうそうたるメンバーを揃えています。
個人的にはユーロカナーダがツボですがユーロポーンも悪くないと思います。
これらのネーミングの共通点として挙げられるのが2つ目の通貨を伸ばすということです。USDCHFだったらドルスーイとなることはほぼ100%間違いないでしょう(笑)
ネーミングに共通点をもたせているということはロジックが似ているシリーズと考えて良さそうです。このシリーズはフォワードテストの成績が良いのでランキングでも上位にランクインしています。
ユーロエーンはどんなEAなのか
商品ページのサブタイトルには「ユーロエーン EURJPY は長期的に大きな利益を上げる事に特化したEAになっております。」との記述があります。
短期で簡単に利益をあげるEAとは違い長く使ってこそ真価が発揮されるEAということなのでしょう。
それではEAの概要を見てみることにしましょう。
通貨ペア:EUR/JPY(ユーロ円)
取引スタイル:スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレード
最大ポジション数:50(状況で変動)
運用タイプ:1枚運用
最大ロット数:10(状況で変動)
使用時間足:M5
最大ストップロス:0(使用なし)
テイクプロフィット:100pips
両建て:なし
まず特徴的なのはトレードスタイルです。スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードという長いスパンにも短いスパンにも対応しちゃうぜ!という柔軟性を感じます。
そして最大ポジション数は驚きの50ポジションです。同時に50ポジションを保有する機会はなかなか経験できないので貴重な体験をしてみたい人にはオススメです。ストップロスの設定がないことを考えるとポジション数が増えるに従ってスリルがどんどん増していくことは想像に難くはありません。ちょっぴりMな気質を持ったEAと言えるでしょう。
ロジックについての説明がないので想像するしかありませんが、バックテストの収益曲線を見る限りではナンピンマーチンゲールのように見えます。
バックテスト結果を解析するとpipsベースではマイナスであることがわかります。
pipsベースだとマイナスになるのに金額ベースだと利益が出ていることから、このEAはロット操作を行うことで利益を出していることがわかります。
ちなみに金額ベースの場合は以下のような収益曲線になります。
悪くないじゃないですか(*^^*)
つまりユーロエーンはエントリーしたポジションが逆行した場合はロットを増やしながらナンピンしていき、相場がちょっとだけ戻ってくるのを待ち続ける健気なEAなのです。
どんな感じでナンピンしロットを増やしていくのか
このEAは同時保有ポジションが50もあるので、ナンピン幅は狭めになっています。バックテストを解析してみるとナンピン幅は一定ではなくかなりバラツキがあるようです。
例えば以下の画像では10回以上ナンピンしているのですが、ナンピン幅は3.6pipsから17.1pipsとかなりバラついています。一方ロットの増やし方は穏やかで最初は0.01ロットずつ増やしていき次第に0.02ピッチ、0.03ピッチへと変化していきます。かなりマイルドな増やし方ですね。
0.03→0.03→0.04→0.04→0.04→0.05→0.05→0.06→0.06→0.07→0.08→0.09→0.09→0.10→0.11→0.13→0.14→0.15→0.17→0.18→0.2→0.22→0.24→0.27→0.30→0.33→0.36→0.39→0.43→0.48→0.52・・・
ロット自体は緩やかに増やしていくのですが、ナンピン幅が狭いことが災いしてトータルのポジションサイズは思っている以上に急速に増加していきます。
最大ポジション数50でどこまで耐えられるのか
ユーロエーンの最大ポジション数は最大でも50までなのですが、ナンピン幅が狭いため許容範囲を超えてしまうことがあるかもしれません。もしユーロエーンのナンピン幅が5pipsだった場合には250pipsの逆行に耐えるのが精一杯ということになります。
実際には、250pips下落する間にまったく戻りがないということは少ないので事なきを得るはずですが、万が一だらだらと250pips下落してしまった場合はそこでゲーム終了です。
250pipsまで落ちないまでも100pips程度落ちることは良くあることです。たとえ100pipsでも初期ロットによってはかなりのポジションサイズになる可能性があります。
ユーロエーンを稼働する場合はこのことを肝に銘じ、無理のないロットサイズでの運用をオススメします。説明ページに掲載されている過去10年間のバックテスト結果を見ると478,160.50ドル(53,712,247.13円)の純益に対して295,059.16ドル(33,144,290.50円)のドローダウンが発生しています。
私のFX口座には三千三百万円も入っていないんですけど^^;
姉妹EAであるドルエーン、ポンドドール、豪エーン、 ユーロカナーダ、ニュージーエーン、ニュージードール、ユーロポーンなども似たような特性を持っているのでユーロエーン同様に資金管理を徹底することが重要になります。
このシリーズは資金管理が出来ない人が近づいたら大火傷をしてしまう可能性のある大人のEAだと言えるのではないでしょうか。資金管理に長けた大人のトレーダーなら使いこなせるのでしょう。
吹き飛ばしてもかまわないギャンブル口座を作って短期運用する分には面白いEAだと思いますけどね。運が良ければ勝ち逃げできますし、運が悪くてもギャンブル用の口座なので痛手はそれほど大きくならないでしょう。まあ負けるの前提で使うこということが精神安定上重要になってくるわけですね。
自分はお子様だし、口座吹き飛ばすの嫌だから近づきませんけど(笑)
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