新品のスピーカーの音を良くするためにはエージングが大切
叔父の影響で子供の頃からオーディオが好きだったので今までに購入したスピーカーは両手の指の数を軽く超えています。最初に自分のお金で購入したのがパイオニアのスピーカーだったのですが、買った当初は音がしょぼくて失敗したと後悔したものです。
アルバイトして頑張って買ったものだからショックも大きかった(T_T)
しかし、面白いものでスピーカーを使い出して日が経つにつれてだんだんと音が良くなっていったのです。特に低音が豊かに出るようになり小さな音量でもバランスの良い音を聴けるようになったのが印象的でした。購入当初のスピーカーと同じものとは思えないほどの音の違いはどこから来るのか不思議で仕方がありませんでした。
その後オーディオ専門誌を読んでいるうちに新品時よりもある程度使い込んだほうが音が良くなるということを知るのです。音が良くなるまで鳴らすことをエージングというのですが、これはオーディオの世界に限ったことではなくテレビに内蔵されているスピーカーでも体感できます。
その後は新品スピーカーを購入するたびに最初は音が悪くて仕方がない、音が良くなるまで待とうという半ば悟りを開いた僧侶のような気持ちで音楽を聴いていたのです(笑)
普通に鳴らしておけば自然に音が良くなっていくのですが、やはり良い音を早く聴きたいという欲求は抑えきれません。そこでちょっと大きめの音で連続して鳴らし続けるという荒技を繰り出してしまったのです。
結果はどうなったのか?
家族からうるさいとクレームが来ました(^◇^;)
その頃は逆位相という裏技を知らなかったので左右のチャンネルから流れる威勢の良い音が家中に漏れてしまったわけなのです。
エージング中の音を小さくするためには片方のスピーカーを逆位相で繋げるのが有効です。例えば左側のスピーカーは通常の繋ぎ方で、右側のスピーカーはプラスとマイナスのコードを逆に繋ぐという方法ですね。
この状態で左右のスピーカを向かい合わせるとなんとお互いの音を打ち消しあって音が消えてしまうのです。厳密にいうとステレオ再生の場合だと左右の音が違うので消しきれないのですが、モノラル再生にするとかなりの消音効果が期待できます。
エージング用の音源があればさらにベストでしょう。
逆位相はエージングには欠かせない裏技なのです。
逆位相を車の消音に利用するボーズのテクノロジーQuietComfort Road Noise Controlシステム
逆位相は音を打ち消しあうということを知っていたので、騒音が気になった時に逆位相を利用して消音できれば良いのになあといつも思っていました。しかし、それは部屋の中でスピーカーを向かい合わせるような簡単なことではないこともなんとなくわかっていたのです。
しかしあのボーズがついにやってくれました。
ボーズはノイズキャンセリングヘッドホンの世界では有名な存在ですが、なんと車載のノイズキャンセルシステムを作ってしまったらしいのです。
原理は非常に簡単ですがそれを実用化するのには幾多の困難を克服する必要があったことでしょう。
- 車載の加速度計によりノイズを生み出す振動を計測
- ノイズの発生が確認されると逆位相の音をスピーカーから再生
- 車室内に複数設置されたマイクにより消せなかった音を補正
ボーズはQuietComfort Road Noise Controlシステムを2021年末までに市販車に採用する予定で作業を勧めています。ノイズを扱う繊細のシステムであるために汎用のシステムとして登場することはしばらくは期待できそうにありません。
車両と一体化したシステムとしてこれから発売される新車に搭載していくのでしょうね。
コメント
今流行ってないのかもしれませんが昔々はマツダのロードスターに搭載されていた古い技術だったと思います
なんとロードスターに既に採用されていたのですか!(◎_◎;)
まったく知りませんでした(^_^;)