相場のボラティリティによってトレイリングストップの値幅を可変するEAを作ってみた

EA

トレイリングストップにかかりやすい病

みなさん、お元気ですか?

私の方はといいますとコロナの影響で健康的な生活を余儀なくされているおかげか体調の方はめちゃくちゃ調子いいです。なにしろもう2か月以上飲みに行けていないわけですから(T_T)

そんなわけでEA作りが捗っているわけなのですが、こちらは絶好調というわけにはいきません。何しろロジックのアイデアが枯渇している中で無理矢理アイデアを捻り出しているわけですからつまらないEAばかりで面白味がありません。

そんなアイデア欠乏症の私は事もあろうに「困った時のトレイリングストップ頼み」という暴挙に出てしまったわけなのです。

適当なエントリーロジックにトレイリングストップを組み合わせおけばとりあえずブログのネタにはなるだろうという甘い考えだったのですが、案の定気持ちの良いくらい右肩下がりのグラフばかりを量産してしまうという結果となりました。

MT4は「ビジュアルモード」にチェックを入れるとトレード状況をチャート上で確認することが出来ます。この機能を使うことで自分の思惑通りのところでトレードしているのかをチェックすることが出来るのでEAを作成している時は要所要所で使うようにしています。

ビジュアルモードでチェックしてみると相場の波が荒れてしまうとすぐにストップロスにかかってしまうという世に言うところの「トレイリングストップにかかりやすい病」に罹患していることが判明しました(-_-;)

荒れ相場でストップアウトしないようにトレール幅を大きくしてしまうと利益が減ってしまいますし、穏やかな相場ではトレール幅を小さくした方が効率が高くなります。

このような条件を満たすためには固定幅のトレイリングストップで対応するのはちょっと厳しいかもしれませんね。

ならば可変トレイリングストップを採用だ

固定幅では難しいのなら可変しかありません。

ボラテリティを考慮してトレイリングストップを可変する方法としてはATR(アベレージトゥルーレンジ)を使った方法が有名です。

ATRは相場の変動率(ボラティリティ)が大きいのか小さいのかを判断する際に有効な指標です。 「当日高値-当日安値」「当日高値-前日終値」「当日安値-前日終値」の3つのうち最大の値幅(マド明けを含む最大値幅の計測)を当日の「真の値幅(True Range)」と呼び、この「真の値幅」を平均したラインがATR(アベレージトゥルーレンジ)になります。

ATRの数値を何倍かしてストップロスにする方法なのでボラティリティがもろに反映されます。まさに今の私にぴったりの手法です(^^)

ATRを普通に使うだけでは面白くないので今回は2本のATRを使ってみました。相場によりフィットさせるためにボラティリティの高さによって倍率を変更してみようかなという作戦です。

エントリーロジックはシンプルに移動平均線を使っています。トレンドの判定は上位時間足を参照したトレンドフィルターを使って順張り方向にだけエントリーするようにしています。

トレイリングストップで追いかけていこうという戦略なのでクローズロジックはありません。

ストップロスとテイクプロフィットは搭載したのでリスクリワードが1:3になるような設定で使っていきたいと思います。

さあ、バックテストだ

今回のEAはトレンドフィルターの時間枠を自由に弄れるようになっています。やはり上位時間足を参照することはトレンドに逆らわないという面でプラスになりますのでぜひおさえておきたいところです。

今回はドル円30分足で最適化していますが、トレンドフィルターは1時間足を参考にしています。

いくつかの設定でバックテストをしてみるとボラティリティの高い時のパフォーマンスがいいことがわかりました。トレンド系のEAなので当たり前と言えば当たり前なのですが、ボラティリティが高くなった時には十分な安全マージンを取りながらトレールしていくので大きな値幅を取れることが出来るようです。

一方でボラティリティが低い時はトレイリングストップがタイトになるのでストップロスにかかりやすくなるのですが、微損でのクローズになるためドローダウンを低く抑えることが出来ているようです。

小さな負けが多いので勝率はものすごく低くなっています。実運用の際には勝率の低いEAは敬遠されがちなのですが、収益曲線を見ても癖が強いのが良くわかりますね。

ポンド円も相性がいいようなのでもう少しロジックを煮詰めてみたいと思います。納得のいくものが出来たら配布したいと思います。需要があればの話ですが(^^;

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