ドンチャンブレイクアウト戦略
ドンチャンブレイクアウトとは、リチャード・ドンチャン(Richard Donchian)によって開発された高値安値ライン(HLバンド)を利用した戦略です。
トレンド系の戦略で過去n日間の高値あるいは安値をブレイクしたらエントリーするという非常にシンプルなもので、トレンドが発生しやすい銘柄に対しては威力を発揮します。
為替で言うと変動率の高いポンド系の通貨ペアなんかに向いているのかなという感じですね。
もしかするとビットコインやイーサリアムに代表される暗号通貨に対してもブレイクアウト戦略は効果的かもしれませんが、スプレッドのことを考えるとリアルトレードでどうなるのかちょっと自信が持てない状況です。
伝説的トレード集団タートルズでは、過去20日間の高値をブレイクしたら買い、過去20日間の安値をブレイクしたら売るという戦略を取り入れていたようですが、為替相場に通用するんでしょうかね?
というわけでドンチャンブレイクアウトのEAを作成してみることにしました。
シンプルなルール
ドンチャンブレイクアウトはとてもシンプルな手法ですのであえてルールを書く必要もない気がするのですが、今後フィルターを追加する可能性もあるので基本ルールだけはしっかりと決めておきますね。
【買い】
過去40日間の高値を更新したらエントリー
過去20日間の安値を更新たらクローズ
【売り】
過去40日間の安値を更新したらエントリー
過去20日間の高値を更新したらクローズ
これじゃ勝てねーだろ感がハンパなく漂っているのですが気にせず作業を勧めます(笑)
ストップロス、テイクプロフィット機能については、初期設定では作動しないようにしてありますが、数値を入力すれば設定することが出来ます。
バックテストしてみた
完成したEAをMT5でバックテストしてみました。
もちろん使用する通貨ペアは一番機能してくれそうなポンド円さんです(笑)
予想はしていましたがあかんかったようです(^^;)
いつかの通貨ペアを試してみてとりあえず収益がプラスになったのはユーロドルだけでした。
ドンチャンブレイクアウトをそのまま使うだけだとFXで勝つのは難しそうですね。
トレンド相場で大きく取れるかがブレイクアウト戦略の鍵
チャート上でトレードを確認してみるとドンチャンブレイクアウトがFXでは厳しい理由というのが見えてきます。
赤い四角で囲った期間で負けまくっているのですが、その負けを大きく取り返すというのがブレイクアウトEAの真骨頂です。緑の矢印で示したトレードでは大きなトレンドをきっちりと取ることが出来ていますね。
しかし、バックテスト結果をチャート上でチェックするとトレンド相場を大きく取れる機会というのはそれほど多くはないということに気が付きます。
レンジ相場で何度も騙されてマイナスになった分をトレンド相場で取り戻そうという考え方は、為替以外の銘柄でやったほうがいいのかもしれませんね。
レンジ相場での負けを減らすことが出来ればトレンド発生までの期間を耐えることが出来るかもしれませんが、レンジ相場とトレンド相場を判別するのは難しいので打つ手なしと言ったところでしょうか(^^;)
焼け石に水かもしれませんが、先ほどバックテストしたEAにブレイクイーブン(建値ストップ)機能を組み込んでみました。偽のブレイクアウトでの負けをなんとか引き分けに持ちこもうという消極的な戦略ですけど(笑)
あまり効果は見られないようです(T_T)
フォーラムでダウンロードできますのでテストしてみたい方はぜひ!
CFDや暗号通貨などの方が面白いことになりそうですが、もしかしたら為替でも相性の良い通貨ペアがあるかもしれません。
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