吾妻山 火山性地震増加 噴火の可能性

福島県と山形県にまたがる吾妻山に噴火の可能性があるというニュースが入ってきました。

福島県と山形県にまたがる吾妻山で、14日午前から火山性地震が増えていて、気象庁は今後、小規模な噴火が発生する可能性があるとして、引き続き「火口周辺警報」を発表して、火口の周辺では噴石などに警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、吾妻山では14日午前9時ごろから大穴火口の直下付近が震源とみられる火山性地震が急増し、▽午前10時までの1時間に19回、▽午前11時までの1時間に53回観測され、振幅の大きな地震も発生しているということです。
また地震の増加に伴って、一時的に火口側が上がる傾向の地殻変動がみられたということです。
吾妻山では、先月から火山性地震が多い状況が続き、先月には576回の火山性地震が観測されたほか、今月も13日までに470回観測されています。
また、去年4月ごろからは緩やかに大穴火口側が上がる地殻変動が観測されているほか、去年9月ごろからは大穴火口から500メートルほど離れた一切経山が膨張していることを示すと考えられる変化も観測されているということです。
気象庁は、吾妻山では今後、小規模な噴火が発生する可能性があるとして、引き続き「火口周辺警報」を出して「噴火警戒レベル2」を継続し、大穴火口からおおむね500メートルの範囲では小規模な噴火に伴って噴石が飛ぶおそれがあるとして、警戒するよう呼びかけています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150114/k10014665571000.html

 吾妻山について

吾妻山は、山形・福島県境にある多数の成層火山や単成火山などからなる火山群である。 噴出物は玄武岩~安山岩で、分布する範囲は東西25km×南北15kmである。 西吾妻火山、中吾妻火山、東吾妻火山に分けられ、噴出中心は東南東~西北西に走る南北の2列に大別される。 北列の多くの火山は山頂火口をもち、東部の一切経山(いっさいきょうざん)付近には、五色沼、大穴、桶沼、吾妻小富士など、多くの新しい火砕丘や火口が形成されている。 有史以降の噴火は、大穴火口とその周辺の爆発で、現在その南~東斜面には噴気地域が広く分布する。 構成岩石のSiO2量は51.9~64.2 wt.% である。
東吾妻火山は、東吾妻山、一切経山、吾妻小富士などの火山錐から構成されている。一切経山の活動は30万年前から開始された。 その後に浄土平付近を火口底とする山体崩壊で、東方に開口する径約2kmの馬蹄形爆裂カルデラ形成が、約10万~約28万年前の間に起こった。 さらにその後の噴出活動でカルデラ内に吾妻小富士や桶沼などが生じている。

吾妻山の火山活動解説資料

本日(平成27年1月14 日)09 時頃から火山性地震が急増しています。地震増加時には傾斜計で一時的な変化が みられました。
本日、陸上自衛隊の協力により実施した上空からの観測では、大穴火口の噴気と周辺の状況に大きな変化はありませんでした。
大穴火口から概ね 500mの範囲では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また、大穴火口 の風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石、火山ガスに注意してください。

活動概況 ・噴気など表面現象の状況

本日(14日)陸上自衛隊の協力により実施した上空からの観測では、前回(2014年1月20日:陸 上自衛隊の協力による)と比較して、地熱域の一部にわずかな広がりが認められましたが、全体としては大穴火口の噴気と周辺の状況に大きな変化はありませんでした。
東北地方整備局が大穴火口の東南東約1kmに設置している浄土平火口カメラによる観測では、大穴火口(一切経山南側山腹)の噴気は継続して観測され、噴気活動はやや活発な状態が続いています。

地震や微動の発生状況

吾妻山では、本日(14日)09 時頃から大穴火口直下付近が震源と推定される火山性地震が急増しています。振幅の大きな地震も発生するなど、平成 26 年 12 月 12 日の火山性微動発生以降では 最も活発な地震活動となっています。平成 26 年 12 月以降、火山性地震が多い状況で推移しています。 平成 26 年 12 月 13 日以降、火山性微動は観測されていません。

地殻変動の状況

浄土平観測点(大穴火口の東南東約1km)に設置している傾斜計では、地震が増加した時間 帯に対応して一時的な変動がみられました。長期的な緩やかな西(火口方向)上がりの変動は継続 しています。
GNSS連続観測では、9月頃から一切経山南山腹観測点(大穴火口の北約 500m)が関係する基 線で緩やかな変化がみられており、一切経山付近の膨張を示唆している可能性が考えられます。
気象台では火山活動を注意深く監視しています。今後、更なる活動の活発化がみられる場合には、噴火警報等を発表します。

用語解説

地熱域

赤外熱映像装置による。赤外熱映像装置は物体が放射する赤外線を感知して温度分布を測定する測器です。 熱源から離れた場所から測定することができる利点がありますが、測定距離や大気等の影響で実際の熱源 の温度よりも低く測定される場合があります。

傾斜計

火山活動による山体の傾きを精密に観測する機器。火山体直下へのマグマの貫入等により変化が観測され ることがあります。

GNSS

GNSS(Global Navigation Satellite Systems)とは、GPS をはじめとする衛星測位システム全般を示す 呼称です。

吾妻山 1月14日の時別地震回数表 (計測基準:吾妻小富士東観測点2μm/s)

地震回数

微動回数

0~1

0

0

1~2

0

0

2~3

7

0

3~4

0

0

4~5

0

0

5~6

0

0

6~7

0

0

7~8

0

0

8~9

0

0

9~10

19

0

10~11

53

0

11~12

37

0

12~13

13

0

13~14

6

0

14~15

23

0

気象庁火山に関する知識

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